トゥルークの海賊 4巻の感想です。
ネタバレ含みます。


3巻で完結したとてっきり思っていましたが、茅田さんがネタを思いついたらしく続刊となりました。
完全に補足的なお話のため、特に読まなくても支障ありません。

表紙が、ルウとダイアナで、あらすじを見てもこの二人の話っぽかったので、若干不安でしたが、まぁその部分は後半に若干あったぐらいで、メインではなかったです。
ランバルトの感応頭脳とダイアナの掛け合いとかまぁ一読するのは悪くないかな。

ファンの人へのおすすめ度でいうと、まぁ暇つぶしにはなるよ、というぐらいです。
繰り返し読みするとしたら、真ん中部分のジェームスの下り部分かな。
最近の茅田さんの話だと、茅田砂胡の全仕事の紅蓮の夢が良すぎたので、それと比べると点数が辛くなってしまうんですよね。

今回特に面白かったのは、やっぱりジェームズの中卒して船乗りになると言い出した話に尽きるかなー。
久々に爆笑しました。茅田さんはこういう掛け合いで笑わせるセンスは好きなんですよね。

因果は巡るということで、ダンが家出した頃と同じ年齢となって、ダンと似たような反応しているジェームスにダンが自分の青さを見せつけられるということで、読みながらリィやシェラが珍しく常識的な判断をしてダンを説得する部分は大爆笑。

読みながら、こういう状況だとケリーが出てくるかなーと思ったら案の定でした。
父親が説得しても絶対に無駄というのは、己の事で骨身にしみているので、ダンに抵抗する余地がなかった。

説得する内容は、流石ケリーでした。まぁずっとクーア財閥の総帥やってたから、その気になればこういった交渉事って楽勝だろーな。
二人だけの秘密っていって少年の心をくすぐるすべとか、本当にイチコロでした。

今回は、自分の葬式を出した下りのケリーとダンという父子の会話もあって、そのあたりのエピソードも良かったです。
話の焦点がケリー→ダン→ジェームズと三世代的な流れがあって時間の長さを感じました。

この話単独で再読するほど面白いかというと微妙なんですけど、今回前にアレクがダンに言っていたクーアキングダムで、安定値47で飛ぶ話をランバルトとしていたシーンがあったのですが、そういった話が出てくるとそのあたりを再読したくなるのが茅田さんの困ったところ。
また、スカウィを読み返したくなりました。

あとがきで触れられていましたが、来年にスカウィのドラマCDが出るらしいです。
デルフィニア戦記と違ってちゃんとストーリーになっているみたいです。

デルフィニア戦記は、登場人物が多いから全員出そうとすると、ダイジェスト的な話にせざるを得ないけど、スカウィの場合は、極端な話ケリー、ジャスミン、ダイアナの三人が出ていればいいので、話は作りやすいですね。

ドラマCDなら聞いてみたい気もしますが、最近茅田さんがプッシュされているので、お布施がてら購入をしようかなぁ。

ケリーは大好きですが、ウォルほど熱烈なファンではないので、購入は検討中なんですけど、茅田さんが話を若干書き足しているらしいので興味はある、かな。